ダイバーシティの時代におけるマジョリティの倫理
◆ 目的:
近年、ダイバーシティ(多様性)や共生、社会運動の活発化によって、これまで声を上げることが難しかったマイノリティ(社会構造上、不利な立場に置かれる人々) の声が社会空間に響くようになってきました。しかし、マイノリティの声がどれだけ響こうとも、その声を〈呼びかけ〉として受け取る側のマジョリティ(社会構造上、有利な立場にある人々)が状況を充分に認識し、変化していこうと自覚的に動き出さなければ、社会構造はマイノリティにとって生きづらい状態で硬直したままです。
ところが、マジョリティはマイノリティからの〈呼びかけ〉を受け取って変化するよりも〈変化を拒み抵抗する〉、〈無関心のままやり過ごす〉、〈無力感に苛まれて黙り込む〉、〈わかっているつもりになって対応を間違い続ける〉などといった自己防衛的な反応に留まりがちです。なぜこうなるのかを知るためには、マイノリティの声に直面したときマジョリティの側で何が起こるのか、マジョリティとはどのような社会的存在かをより深く知る必要があります。
以上の問題意識から、この授業ではマジョリティが汝自身を知るための学びに取り組んでいきます。その過程のなかで、「マイノリティの生きやすさに向けて」というだけでなく「マジョリティであるからこそ囚われてしまっている既成概念や因習から自分自身を解放のために」何ができるかを考えていこうとする思考の方向性や習慣を身に着けていければと思います。
◆ 目標:
・マジョリティとしての当事者性に気付く
・マジョリティがマイノリティとかかわる場面で取りがちな抑圧的発言および行動について自覚的になる
・マジョリティ‐マイノリティ間の関係を改めるために知っておくべき概念や考え方について学び、理解する
・マジョリティとしての新たな態度、新たな言葉、新たな考え方を発明していくための土台作りをする
◆ 定員:6名(※マジョリティを自分事として考えたい方に限る)
◆ 授業計画:
第1回 :マジョリティ/マイノリティとその関連事項の概念整理
第2回 :差別についての哲学的考察
第3回 :インターセクショナリティについて
第4回 :マイクロアグレッションについて:『カランコエの花』を事例に
第5回 :マジョリティの弱さについて:『ホワイト・フラジリティ』に学ぶ
第6回 :マジョリティの無自覚な特権と相対的剥奪感について
第7回 :大きな主語と小さな主語の交錯について
第8回 :ダイバーシティの時代におけるマジョリティの倫理と創造性について
◆ スケジュール:以下の選択肢からご都合の良い時間帯を選んでください。内容はすべて同じです。
見にくいですので、曜日や時間などお間違いのないようにお気を付けください。
A:月曜日の19:15 ~ 20:45
【1月】6、13、20日 【2月】3、10日 【3月】3、10、17日 (予備日:3月24日、31日)
Z:土曜日の10:30 ~ 12:00
【1月】11、18、25日 【2月】8、15、22日 【3月】8、15日 (予備日:3月22日、29日)
◆ 料金:17,500円(7回分、初回分は無料)
支払い方:① 一括払い(振込 or 現金)
② 月謝払い(振込 or 現金)
③ 各回払い(現金:1回 2,500円) など、支払いやすい方法で対応します。
※ 大学生・高校生などはそれぞれの状況に応じて学割対応しようと思いますのでご相談ください。
◆ 申し込み:
以下のアドレスに「お名前」「メールアドレス」、メッセージ欄に「授業名:ダイバーシティの時代におけるマジョリティの倫理」「受講を希望する時間帯のアルファベット」「短めの自己紹介」を記入して送信してください。折り返し確認の連絡させていただきます。
teki-juku.2nd_houseあっとまーくymail.ne.jp
受講者数が少ない場合、日程調整の相談をさせていただくかもしれません。そのときはご協力をよろしくお願いいたします。